いずれもキングセイコーです。
キングセイコーと云えば、ファーストモデルが最近妙に欲しくなり今納得いく物件を探しています。
キングセイコーは昭和36年に発売されグランドセイコーの廉価版と見られがちですが、そもそも諏訪工場に対抗してグランドに負けない品質で且つ安価にを目標に作られました。これについては納得いく物が手に入れば解説予定です。
今回はキングでも末期に近いモデルです。
左が末期に近いキングで右がその後発売されたキングクオーツです。
キングセイコーは昭和50年で製造中止されその後はデジタルやクオーツになりました。
このモデルは末期型となり、親父が結婚した昭和47年以降に購入しました。当時カローラを新車で買って土地を購入したばかりの頃なので金銭的余裕はない時期でした。
以前チラリ書いていますが、小学1年生だった昭和55年の7月私は針時計が読めず、「これ何時何分だ!」と親父に問われ答えられず、頭を殴られました。
そういう思い出がありこの時計は故障して居ましたが、高校時代中古購入したグランドセイコーの同期型を購入して調子が良かったので、それを潰してこの時計を修理しました。元々は状態がかなり悪かったです。
その後購入したキングクオーツ。
この時計が親父の最期の時計です。更に親父が亡くなった当日遺体にこの時計が付いて居ました。
実はこの時計OHを検討しましたが、大変な事が判り断念しました。その為今は動くので電池を抜いてそのまま保管する事としました。
29=1972年9月製造です。間違いなく私が物心ついた時に家にありました。これをはめて、親父は教壇に立って居た訳です。但しこの頃RS41は運転して居らず、KE20Dを運転していた事が判ります。
23=1982年3月製造です。記憶ではその前年の9月から付けていたとしていましたが、この番号から記憶違いで翌年の昭和57年の9月には付けていたとなるでしょう。9月とは町内会の芋煮会で初めて見たと記憶していました。
竜頭。これは完全オリジナルです。中味は73年1月製造のグランドセイコーです。尚ベースのグランドは義弟にプレゼント。都内の時計屋に修理依頼し、事情を話して依頼しましたが、それでもかなり状態が悪かったと話していたそうでジャンクレベルです。
親父の性格は基本物は大切に扱うが、メンテナンスする物には無頓着で10年で一旦買った物は価値があるなし関係なく捨ててしまいますが、何故かこれが引き出しに有り驚きました。これは親父が亡くなり10年以上して発見しOHをする事にしました。
これは親父が亡くなった直後、警察の方が外した直後から10年前まで私が使って来ました。
大変な事とは実は部品が無くてOHが出来ない事が判明しました。特に電気回路が駄目になれば完全に修理不可で現在製造廃止して修理出来ません。
今の車に通じますね、多分あれだけ電子カラクリが多い今の車は間違いなく治りませんし、今手巻き時計が確実に初期の性能で稼働して居ます。
それとふと思い出しましたが、親父の直属の上司で、友人の父親である教師(サニーB310DXオーナー)の時計の事も話していましたが、「H先生の時計は黒く煤けたみすぼらしい時計だ。」と話していました。サニーのグレードばかりではなく時計も対抗して居ました。
出来れば教師力も対決して欲しいな、正直親父はH先生みたいに上手ではなかった。