昭和25年11月になると、大正3年以降続けられた透かし入り切手が廃止になりました。
そもそも透かしは大正2年に発生した菊切手シリーズにほぼ本物と見分けが付かないレベルの偽造品が使われたとの事で入れられましたが、昭和25年の後半には印刷技術の向上により、透かしが不要となりました。
尚菊切手の偽造品はイギリスのコレクターが偽造切手事件のホトボリが冷めた頃を見計らい、苦労して偽造品を入手して自分あての封書を送り、消印が押された物が現在数千万円単位で取引があり、未使用の偽造品もそれに準じる取引がありますが、先ず出る事はありません。
実は先に紹介した産業図案切手が透かしなしで昭和25年11月~12月にかけて発売され、そのまま00単位(銭単位)が廃止になる昭和27年まで発行されました。
第一次動植物国宝シリーズの第一号は1円の前島密で、昭和26年4月14日に発行されまして、隣は石山寺多宝塔(80銭)で26年5月発行されました。
参考まで産業図案シリーズの2円農婦、産業図案時代より綺麗ですね。昭和25年11月発行。
5円オナガドリ。左が旧で右が新。結構高かったが高校時代何とか頑張って購入。
10円法隆寺壁画。これは昭和24年2月に法隆寺の壁画を寺側の過失により焼失しそれ以前に残った写真をもとに描かれました。
これもかなり高く社会人になってから購入しました。